愛なんていらねえよ、夏(2002)
タイトルにセンスを感じずにはいられない。
堤監督なのに笑いの部分をほとんど排除した内容。
設定もストーリーも暗い。亜子がレイジを信頼し始めた第3話の夏祭りから、物語としては良い雰囲気でも結局「騙されている」のが話の根底にあるからだ。
キャストも抜群。やっぱり渡部篤郎は陰のある役が上手い。自分の気持ちが実の兄のように、はたまた恋人のように?亜子を想い愛してしまう。善に傾いていく演技が悩ましくて見ている方も苦しい。この人は本当に煙草が似合う。
でも一番良かったのは森本レオね!流石としか言いようがない。設定もあの声と顔で殺し屋ってとこが。最後の「レイジの”愛”の言葉を1億で買うよ」は痺れた。
出てくる登場人物が全員何らかの思いを抱えているが、目の見えない亜子を利用するという目的は同じ。楓ちゃんがニヤッと笑って「かわいそうに…」と言った時はもう何も信じない!!と思ったね。どんどん暴かれていく所も少しサスペンス的な部分があり、さすが堤監督といったところ。
堤監督のは大体誰かかならず死ぬのに、抱き合ってハッピーエンドは意外な展開(笑)
ちゃんとラブストーリーで完結。エンディングでも光の中の2人が笑っている。
ラストはAmazonのレビューにもあったけど、あのままレイジが振り返る位が良かったかも。
視聴者的には救われた感があるが、救いようのないラストも観たいっちゃあ観たい。
Ai Nante Irane Yo Natsu Episode 01 - YouTube
第9話以外は全部揃ってるのでラストまで突っ走れる。おかげで徹夜。。
タダで昔のドラマを見られるって、本当にまずい(すごい)時代である