世界の奇妙な生き物図鑑(2014)
これ、めちゃくちゃ面白い。
ふだん生き物系にはそこまで興味がない。
が、ダーウィンが来た!とか見だすと止まらないのでディスカバリーチャンネルが観られる環境だったならさぞかし動物好きの人間になっていたであろう。
そんな私がなんとなく手にしたこの本。
装丁が非常に凝っていてきれい。
文字数も多いはずなのに見やすいレイアウト、写真が多いので楽しい。
すでにここで評価は◎。(amazonのレビューを見るとジャケ買いした人もいるようだ)
海外の人が書いた本なので、若干文章にクセがあるのだが、すぐ慣れる。
ジョークを交えながら生物について学べる、いい教科書のようだ。
この本で勉強できることは私の主観だが
生物について、環境について、文章の書き方について、オチの付け方について、ユーモアセンス、賢いシモネタの言い方、、人生で必要なことがたくさん学べる良い本だ。男性に生物のうんちくを語られてもつまらないが、そこに少々のユーモアと賢いシモネタが入ることによって女子は結構好きになっちゃうものだ。
そろそろ生物のはなし。
私の印象に残ったヤツはこれ。
p.18 ニキビダニ属
私たちの顔の表面や体のあちこちに、見えないけれども75兆個のこいつらが居るらしい。ただし非常に優秀、剥がれ落ちた角質や脂をきれいに食べてくれるし排泄物は一切出さないとか。
ニキビダニ様様である。本当はお布施をたくさん用意させる神様よりも、ニキビダニ様を祀ったほうがいいんじゃないか。
p.88 ヒルナマズ科のカンディル
ほかの魚のエラから発せられる尿素を感知して、その魚の血液をご飯にしている小さなおさかな。もし人間がこいつと鉢合わせると、恐ろしいことに男性の大事な部分…尿道に侵入(!)し、小さなナマズがそこからこんにちわするという…
私は女ですが、だいたい想像はできます。
p.96 チチカカミミズガエル
見た目がアレなカエル。昔の博識な先生たちは、こいつに「水中に住むタマタマ」なる名前を差し上げている。これはカエルもそうだが、文章が非常に秀逸なのでおすすめのページでもある。
あとこのカエルが媚薬になると考えた昔の人たちがミキサーにかけ作ったらしい”カエルシェイク”がインパクト大。うぇっ…。
p.150 ヨウスコウカワイルカ
中国の長江に住んでいたカワイルカだが、急激な経済成長により川は汚れ、ほぼ絶滅状態らしい。にごった川のせいで視力を失い、代わりに聴覚を発達させたという残念な進化をしたようです。
ますます中国が…おっと誰かきたようだ
p.158 テングザル
申し訳ないけど見た目が生理的に無理。すごくきもい。
ちなみに、電車のなかで読むとたまーにグロ画像…ではなく少々きつめの写真も出てくるのでご注意を。昆虫嫌いを克服するにはいいかもしれない。
内容も見やすさも素晴らしく、また最初のページに戻ってもう一度読み返したい一冊。